卓球において感覚は大きく二つに大別される。

かける、弾くだ。

大概の技術はこの二つのバランスの元に成り立っていて、その二つも面とボールの位置関係、ベクトルで決まる。

暴論を言えばボールの底を捉えない前提で話せば、ボールを下から上に動かさなければ上回転はかからないし、上から下に動かさなければ下回転はかからない。

回転をかけたくなければボールの真後ろをインパクトする、もしくはボールとラケットの位置エネルギーを等価にした状態でインパクトする必要性がある。

無回転のボールを出すためには、インパクト時のかけるがないことが必要条件であり、つまりはボールに上下回転の摩擦を生まないように、ラケットとボールの位置関係を合わせる必要がある。

これが意外と難しい

大体のビギナーはラケットの位置を合わせるところまではできるのだが、その後台に対して水平にスイングすることができない

結局は無回転の弾きをするためには自分の体がどういう風に動き、どこにあるか知っていなきゃいけないわけで、その人の運動センスそのものに関わるわけである。

はてさて、そういう人に対して、無回転のボールの出し方、つまりは弾きの技術であるスマッシュやストップを教えようとなると、その運動センスが関係ないような打ち方を教えてあげねばならない

そのために今日指導していて苦労したのが、打つ為に動かさないことを教えることである。

打球時に大きくスイングするからこそあたり判定が小さくなる

小さくスイングすることで欲しいインパクトまでの距離を短くすることで安定してインパクトすることができる

いわば予備動作をなくして、必要動作のみに絞るという発想である

いってしまえば当たり前だが卓球歴10年の選手であってもいらない予備動作を入れてしまう癖があったり、プロの動画をみたところでボールが強いだとか、サーブが凄いだとかの感想しか得られず、彼らが細かい技術を成立させるためにいかに細かいところに気を配っているか気付けていない

大きな技術の陰には、難しい技術の陰には、逆に何もしないことが隠れている

動かさずして動かすことができなければ動かそうとして動くこともできないのである

そういう意味で弾きという技術は動かしてしまえばできない要素が多い

卓球の本質を極めるためには弾きの本質を理解しなければならない

極めて物理的な課題が多い弾きの技術

上手く教えられる指導者が全国にどれくらいいるのだろうか。。。

体感的に理解していても教える事が難しいもの

是非とも教える手順を聞いてみたいものである

・・・あと教えた後に忘れられない方法も