いやああああああああああああああああああ、すごいですな
ドイツ戦ではリオ水谷の再来と覚醒、台湾戦では対テンションラバーに対しての伊藤の完全メタ、中国戦ではシュシンが穴になる
こんなネタまみれの混合ダブルスありますかい!?
仕事秒で終わらせてみた甲斐がありましたよ
あまりに面白すぎたし、これまで相当のネタを準備してきたんだと思わせるような日本ペアの完成度の高さ
一般レベルで見てこれは面白いと思ったことを、勢いそのままに書いておこうと思います。
多分、こんないいこと一生に一度でしょうからね。
① 水谷マジですごい
積極性って言葉一つで片付けてはいけないと思うのが水谷のすごさ。
現代卓球だけがダブルスの正解ではないということをこれでもかと見せつけられましたね。
打点を落としたループ、三球目で送る低くて浅いループはまさしくダブルスの結論。
あんなん安定感持って決め続けたら勝てるに決まってる。
加えてチャンスボールに対しての決定力の高さ。これに関しては後にまた語ります。
②伊藤マジですごい
期待値卓球の権化ここに極まれりといわんがばかりの、決勝での前半の膨大なミスを帳消しにするかのような後半での得点力。
伊藤が仕上がるまで耐え続けた水谷も去ることながら、飄々と笑顔を浮かべて戦う姿は魔王そのもの。
2-2で1ゲーム取った時は震えた。
シュシンが途中ドライブしかすることが無くなったように、伊藤がぶち抜くか、伊藤が点とるか、あたかも一般レベルの大味な卓球を押し付けてシュシンを破壊したのは悪魔的発想。
シュシンだって台上したりとか、フォア対フォアでラリーとかしたいのに、全然いつもの卓球を指せなかった。
③サーブがやばい
水谷の代名詞、低いナックルサーブもギリサイドから出したり、それで打たれた後の展開も伊藤はすでに準備済み。やることが完璧に決まってるサーブからの展開は美しさしか感じない。
伊藤のサーブからの三球目も水谷のぶち抜き。誰にでもハマってた巻き込みの下だけでなく、ロングサーブでアップダウンを最後の1本に持ってくる魔王の戦略は、これまた狂気しか感じない。
こんな強いサーブあったらどんどん使いたくなるでしょ?
タイミング見てこんだけもったいぶって、最強の一球目かますなんて…サーブやばいとしか言えない。
加えて、伊藤の人差し指の指輪が気になる。
独特の手の形からあのトスは普通あげられないはず。低めで安定したトスは人差し指の根元に着けた指輪が影響してるのでは?掌で挙げるより、指輪に引っ掛けてやや斜めに上げたほうが勢い殺して切れた短いサーブ出しやすいだろうし、実験したくなる発見。
④戦略がやばい
決勝までの試合で水谷のストレートへのチキータが印象的で、いつ使うんだ?と気になってみていたが・・・・気づきました?
試合を見ていて3-2になった時、なんとなく10-8になったら負けるだろうなと思っていたんですよ。
大概その点差なるときっちり中国がやり始めて、3-3なったら0-5なってそのままずるずるいって8-10なって負けるってシチュエーション何度も見てきたから。
だから勝つんだったら大差付けなきゃだめで、11-4とか11-5でないと中国が一番気合入って競っている場面では勝てないんだろうなと。
だからこそ3-2では、足が止まって回り込みしかしないシュシンと、それを必死にカバーするリュウシブンに対してはいずれもフォア攻めが有効だろうとみていたんですよ。
シュシンのカーブドライブに対しては水谷が対応できるし、リュウシブンのボールに対してはカウンターが少しずつ伊藤が合っていたから。
だからレシーブでリュウシブンのフォアにストップ、シュシンのフォアにチキータを見せて、それを意識させながら散らしていくのが得策だろうと思っていたんです。
しかし、実際にとった戦術は…バック攻めだった。
これでもかとシュシンに回り込ませて、リュウシブンにバックを振らせたり回り込ませた。
これでもかと、気持ちよく卓球をさせてあげていた
なんでだろう?
と疑問しかなかった
そして、3-3での一本目で水谷は答えを示した
三球目バックドライブストレート
私なんかが想定してたのは既に水谷は承知の上で、最終ゲームに圧勝する為に、シュシンとリュウシブンの感覚を破壊する為に、最終ゲームまで愚直にバック攻めを続けていた。
こう思うと恐ろしすぎません・・・?
3-0リードでのシュシンのフォアへの水谷のドライブも、今までバックにしか送ってこなかったタイミング。
以降も思い出したかのようにフォア対フォアを仕掛けた水谷、シュシンは回り込みの立ち位置から少しフォアをケアしてミドルによって、そこから足を動かさずに手打ち。
粘着の手打ちなんて伊藤にはチャンスボール。
リュウシブンのフォアも同様、飛びつきも序盤で少しした程度でしかない。
極めつけが6-0でのフォアへのフリック
実況が「誰も考えなかった」とは言うが、たぶんこの二人は既に見越していた未来予想図の通りにあゆみを進めていた。
「フォア攻めしていますけどね」って。
バック待ちで気持ちも感覚も寄っている中国にとってのフォア攻めは、どうしても一歩出せず強い展開は作れない。もうサンドバックになるしかない。
せめてものワンチャンスをと願い、息をひそめて、中国がひたすら繋いで粘って日本のバグ待ち。
幾度となくここ1本で怪しい雰囲気になる。焦る瞬間は何度もあった。そのたびに声をかけたり、汗を使ったりして間を取りながら散らしていく。
そうしてつかんだマッチポイント。
いつ誰が決める?水谷だろ?水谷なんだろ?
だが・・・
最後に決めたのは、サーブゲー
散々アップを見せてきた巻き込みロングだが、最後に見せたサーブは・・・・・・・
実況はアップだと言ってはいたが、ミスの仕方を見ればダウン
しかして、打球した直後が見えづらく、気付けばシュシンがミスしている
何回転かちゃんと見るにはほかのアングルが必要だろう
最後の最後に、狐につままれたのだ。
あの動画じゃ、決め手がよくわからない。
全く持ってひどいもんだ。魔王と帝王の戦略恐るべし
以上、大変面白い試合でした。
水谷のオリンピック仕様の圧倒的仕上がりは団体をも期待させてくれますね
シュシンももはやトラウマ、リュウシブンもぶっ壊れたままでしょう。
団体戦にもつながるような、最高の試合をした日本
団体でも金メダルを期待せざるを得ないですな
コメント
コメント一覧
こんなに俯瞰して観戦出来るものなんですね。脱帽です。
はじめまして。
お褒め頂き光栄です。
しかして戦術的にはシュシンを水谷不信にするに十分な内容で何度も見返せる最高の試合だったと思います。
勝利を目前に浮き足立って、安定択に逃げているのかと憂慮しましたが、最終セットのストレートチキータ、バックフリックには声が出ました!
あれを本当に計算ずくでやっていたなら、優勝候補の下馬評でさえも過小評価だったと言わざるを得ないと思います。
にしても、テレビ的な事情もあるのかもしれませんが、実況の伊藤選手贔屓が酷すぎる気がしました。水谷選手の玄人好み、いぶし銀のいやらしいプレーには触れず、「守備的」の一言で片付けた時には、流石に違和感を覚えました。
守備的、と言うよりもミス待ちや安定感のあるプレーという表現の方がいいですよね。
しかして超攻撃的な伊藤が相手であればしょうがないきがします 笑