お久しぶりです。

なんだか最近の打法また変わってきてますね。

フォーム小さくて効率的な関節運動が行われている、というのはプラボール時代では当たり前でしたがなんだか色んなフォームでも入るようになってきているような印象です。

テナジーからより飛ぶ用具にーディグニクスや、高性能ぶっ飛びドイツ系ラバーがはやっているのもあるのでしょうが、飛んで勝手にかかる道具が当たり前になってきたことでより小さく飛ばすことが打法のベースになっているようです。

こう書くとどうも昔からじゃないか・・・?とも思えるでしょうが、まあそうですけどね。

というのも私がこう思うのも、三年ぶりに卓球をした先輩とのエピソードに由来するのですよ
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先輩は現役時代アコースティックにヴェガプロとBreak proを貼り、決定打を打てずひたすらサーブレシーブとブロックでタコ粘りするタイプ。格下には負けないものの、同格と格上にはしっかり負けるスタイル。

台上でバックドライブとか、フォアの強いぶち抜きなんかはありません。

そんな先輩が三年ぶりに卓球したいと持ち出してきたのがバイオリン。
どうもアコースティックがへし折れてしまったようで、昔使っていたへなへななバイオリンを持ち出してきたようです。

グルー時代に中学生だった人らは分かると思いますが、当時はバイオリンやアコースティックにハモンドを超絶グルーなんて流行ってましたよね。


そんなバイオリンに半分おふざけで合わせたのがラザンターR48UM





「先輩、ぶっ飛びなんで何もしなくてもいいボール入れられますよ」

「最高じゃん!じゃあそれ」

そうして迎えた初打ち、ボールにかすりすらせず、フォームもデリートされている私にとって最高の状態

基礎打ちからたたき込み始め、当てるだけからスタート

そんなこんなでさらに二週間間をとって二度目の卓球、気付けばぎゅんぎゅん入る状態に

昔とった杵柄というか、ちょっと打てば当て感も戻るようです

しかして何となく見ていると、大振りで「かけようと」するわけです

「先輩、今の卓球はかけなくてもかかるんですよ。だってラバー最強ですもん。R48なんてテナジーより労力無しにかかりますから。かけようとしないでかけてください。」

あんまり振らずに小手先だけでかけてもらうとあら不思議、更にぎゅんぎゅん


「ほんとだ。今のラバーすんごい。振らなくていい!楽しい!」

解剖学的にアプローチすれば余裕で理解してくれる、お医者さんとしても先輩ではありますがあえて感覚的にいっただけでも余裕

かけるだけを所謂「前腕」の動作だけでやってもらいました

ただそれだけだと面白くない。やっぱりぶち抜きが欲しい。

なので「前方向のベクトルをほかの動きで入れてください」

こうアドバイスしたところ、前に振るないしは体重移動でさらにスピードアップ

「簡単すぎる!!!!」

いやはや…こんなに教えるの簡単か

オメガVとか、ラザントパワーグリップの時代はもっと難しかった気が…
V15でもG1でも苦労したが

いや、正直言って簡単なんですよ
何せ「今のラバー」だから

今の良い球質を出しやすいラバーはより打法=エネルギーに素直なんです

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先ほどのエピソードに説明を付け加えれば、最新のラバー、すなはちディグやR48などは性能上限が非常に高い割にそれなりに高い性能を引き出しやすいわけです。

性能の引き出し方の条件さえつかめていれば、誰でも簡単に出せる。

例えば回転をかけたいならば、回転をかける動作を入れる。下から上の動作。
例えばスピードを出したいならば、スピードを出す動作を入れる。後ろから前の動作。

単に2方向の動作のバランスを、自分の中で調整できていればいいボールなんて簡単に出せるわけです。

至極当たり前ですよね。

それ故に動作にどんどんバリエーションが生まれてきているんですよ。
張本くんのフォームが「また」変わったように。

分かりやすいところで言えばバックドライブ

肩関節外旋と上下方向の体重移動で回転+肩関節水平伸展でスピードを担保していたのが、昨今では

肩関節外旋で回転+手関節背屈から伸展でスピード、のフォームが多いですし他にも

肩関節外旋でスピード、手関節橈屈で回転、のようなものも散見されます。


その人によって、求められる打法や状況によって色んな体の使い方でいいボールが出せるようになってきました

・・・やってる側はそこまで意識していないかもしれませんが

以前のような飛ばないかからない用具よりは、飛んでかかりやすい用具の方がその人にとってベターなフォームを見つけるのが非常に簡単ですし、更に言えば用具に合わせて小さく振れる方法さえ試行錯誤すればそれが最適解になるようになっています。

昔のようなすんごいぼーるは頑張らなきゃ出せない時代ではなくなってきているわけです。


フォームはよりシンプルに、スピードと回転の2方向で自分で作る、自分で探しやすくなっているのです。


こう書くと皆さん、卓球したくなってきませんか?
良いボール簡単に出せる気がしませんか?

実際そうですから、試しに卓球してみてください

PS

なんといいますか、患者の雰囲気とか見た目でいろいろ感じれるようになってきているのもあって、腹腔鏡下の手術で術者の好みでいろいろカメラワークを変えたりとかそんな経験が蓄積してきたのもあって、打法とか、構えとか、イメージとかそんなんどうでもよく教えられるようになってきてしまっている気がします。

飛ぶ用具+2方向のベクトルの理解さえあればだれでもどうとでもなる気が…

早くコロナ開けたら色んな人に卓球教えてみたいですね。
もう処方箋出せます。そのうちスポーツドクター取って本当にスポーツ処方したいです。