(加筆済)

相手にドライブを打たれると、どうも球筋を追えなくて見えない

サウスポーのバッククロスの強打に反応さえ出来ない

こうした悩みを抱いたことがある方は少なくないだろう
所謂「ボールが見えない」状態だ
昔は見えていたおっさんや、そもそも速いボールに免疫が無い人にこういった症状は多いだろう。
現役で週3以上打ててる人にはあまりないことかと思う。

私も練習していなくてボールが見えずに困っていた
だが、一転して「とある意識」で練習をするようにしたら途端に見え方が変わってくるようになったので、説明したい

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先日、一月振りに練習して上記のようにボールが見えず反応が出来なかった
そこで対応する為に私が意識したのは、「全てオールフォアで攻める」こと
何当たり前なこと言ってるの?と思うかもしれないが、オールフォアで「しっかり攻める」ことが出来れば、ボールへの反応は著しく改善する。

例えばフォアでなく、バックで攻めるとなると、「なんとなく」振ってしまえば入るし、「なんとなく」振っても入らないことが多い。それもそのはず、「自分が見えているフレームにフォームの全体像が無い」からだ。
バックが難しいのは例え試行回数が稼げても、それを確実にフィードバックする手段が無い。
こう表現すると語弊はあるのだが、内旋を意識した場合、テイクバックしている様子が視界からは外れてしまうし、姿勢が高ければボールから得れる情報もフォームの情報も、打球後の結果から予測する他無くなってしまう。

一方フォアであれば体の右側が打球点となり、テイクバックも体の脇から始めるようにすれば視界の隅であってもフォームの全体像を視界に収めるだけでなく、打球の直前直後まで追うことが出来る。

すなわち、ボールをしっかり見やすくなる、見る経験が出来るということだ。

レシーブから、三球目に至るまで全てオールフォアで攻めるとなるとボールが出るか出ないか、回転に伴う軌道がどうか、視覚的に理解する必要が生まれ、無意識にもそうする。
これにより、「目がなれる」と言ってしまえばあまりに説得力が無い為言いたくはないのだが…より小難しく言うなれば垂直方向の情報と、ボールとの直線距離を見定めることが出来るため、どれだけ待てばいいかのタイミングがより適切にアジャストしやすくなる。勿論、無意識にやっていてはそうはならない。意識的に入れる為にどうすればいいか考えながらやっている条件では、よりボールとの距離感がつかめるだろう。


一度フォアでアジャストさえしてしまえば、バックで振る時も、フォアを振るような感覚でボールをしっかり見れるようになった、少なくとも私は。


方法としてはオールフォアでしっかり入れる練習をすればボールの待ち方がわかるようになるのだが、ではそもそもとしてなぜ待てない状況が生まれるのかを考えてみよう。

こればっかりは人それぞれだろうが、私が思うに、打球点が前過ぎる時に生じるのではないか

それもライジング付近、体から離れたところで

速いボールや、キツイコースのボールが来たら、人は反射的に手が出てしまい、ただ当たるだけで入らないことが多い

本来は取れないようなボールも、しっかり見て一歩出せれば届き、カウンターを狙えるケースが多いのだ。
時間的にも余裕が無いように見えて案外ある。ただボールが速く見えていて焦ってしまう為に手が出てしまうことが多いのではないか。

少なからず私は、反射的に手が出てしまう時の多くが、予め決めていた「自分の中での限界」のボールが来た時のことが多かった。
それも限界の理由は明確に定まったものでは無く、これまでの経験や感覚的に無理なものばかり。練習していないが故にそう意識したものが多かった。

「反射的」に手が出て、自分の意図しないタイミングで、意図しない分だけ「振ってしまう」という、「脊髄反射とも言うべき反応」を無くすことが出来ればボールが見えている時間が長くなり、結果的にボールを見定めることが出来る。

そこで、オールフォアで強打する練習、例えば、フリックをした後にカウンタ-をワンコースに貰い、しっかり待ってカウンターする練習なんかをすると、これまで見えなかったはずのカウンターをしっかり見てカウンターをとるわけだから、コースさえ決まっていれば「見えるボール」へと変貌を遂げる

こうして予め取れなそうなボール、諦めているボールのコースや速度をカウンターする練習をすれば、速いボールが来ても待てるようになる

こう書くと「当たり前すぎるだろう」と思われるかもしれないが、ボールが見えない人の多くはこれらを怠っているのではないか。

あくまで私の場合だが…



二本二本なんかは一見してフットワークの練習に見えて、しっかりボールを待つ為の練習としての意義が強い。

・・・どうも昨年にも同じような記事をあげた気がしてならないのですがね


まとめとして、ボールが見えない時は、しっかりボールが見える条件が整うような練習や戦術をとりましょう。

そうすれば、他の技術でもボールが見えるようになってくるはずです。

PS.
具体的な練習方法として更に上げるとするならば、
・三球目チョリがけを相手フォアに→フォアクロスにカウンターされたボールをミドルにカウンター
注意点は「バックに来る可能性を完全に切る」こと。フォアクロスに来ると待っていても10:0の待ちを作るのは意外と難しい。体の向き、狙う打点、立ち位置、振る程度、ボールとの距離etc…全てにおいてフォアクロス待ちでカウンターをする為の準備をする。
速いボールに対しても、「そこにしか来ないと分かっている状況なら」カウンター出来るように整えておくことが出来れば、試合中もコースを張るないしは読めば使える展開になる。
他にも相手に三球目でバッククロスに強打をもらい、それを回り込んでカウンターする練習や、バック奥に順横のロングサーブを出し、バックドライブされたのをカウンターする練習なんかも良い。
中国選手のフォア強打まで繋ぐ典型的なパターンを万全の待ちで。

打ち方等は3Hit+CCを意識、あまり下から入らないように横殴りを意識されたい。