股関節①:股関節の内転・外転、内旋・外旋、屈曲・伸展

※ 二か月前の考察内容を思い出して書いている為、かなり怪しい内容になっています。
  精一杯まとめては見ますが、不備があるかもしれません。
  まず読む前に端的にまとめるならば、骨盤前傾+股関節屈曲+つま先立ち+行きたい方向へ股関節外旋しておけば効率的。




骨盤①


ざっくり、骨盤の前方後方運動を絵にまとめた。
骨盤を前傾させると、重心はその分体の前方に、骨盤を後傾させるとその分重心は後ろに行く。


骨盤を右、左に動かす運動もあり、間違いなく重要な運動だが、今回は考察をせずに。



二年目の研修医の話から着想を得たのでその話。
足の位置

彼女曰く、
ランニングのフォームは最も医学的、科学的に研究されているものであり、種類も豊富。
着地法から名前が付くフォアフット走法ミドルフット走法ヒールフット走法がある。
フォアフットは外人のトップランナーに多く、最も速く走れる走法だそうだが、日本人は身体の構造から難しいとされており、日本人のトップランナーではヒールフットが多いという。
だが、かかと着地であるヒールフットはフォアフット走法と比べかかとで着地する分のエネルギーロスが大きいとされる。
その為、フォアフットが上手くできない日本人においては、フォアフットとヒールフットの間のミドルフットが採用される場合があり、フォアフットで無いにしてもロスが無い分効率的とされている。




以上から理論値として、前方により最高効率に運動するためには、着地位置はかかとで無い方がいい。
→つま先が理想。


さてここらでぶっちゃけた質問をぶつけてみた。
「フォアフットの最も重要な運動は何か」
フォアフット実現の為に必要最低限なもの、最も意識すべきものは何かと聞いたのだ。
すると彼女は、骨盤前傾から説明をし始め、最後の最後まで骨盤前傾の重要性を語る。

骨盤前傾によって、重心を前にし、自然と足を出しながらも自身から近い位置で着地することで、ハムストリングを効率的に使いロスなく蹴って進むことができる。


さてこれを卓球に置き換えて考えて行く。
かつてから、つま先立ちがいいとか、足の裏で蹴り出すといいとか言われてきたもの。
そしてこの言葉も同時に使われるだろう


「猫背になって前傾姿勢だ」



だが、その中でも上手く出来ないひとの多くはこの前傾姿勢をはき違えている場合が多いのではないだろうか。

前傾姿勢は何も背中を丸めることではない。
背中を丸めるといった表現の場合、おしりを思いっきり突き出した姿勢となり、骨盤はむしろ後傾となる。この場合フォアフットではなく、むしろヒールフット
かかと→つま先とけっていかなければ動けない。
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勿論ヒールフットを意識するならばそれでいい。
運動の一つ一つをヒールフットに合わせていくならば、統一感があった方がいいのは言うまでもない。

しかし、ただ猫背を意識するだけだと、具体的にどこの関節をどういった状況にするかがアバウトであり、私はあまり好きではない(あまりに理由が私的だが)

より具体的な姿勢を意識し、より最速を意識するならば、骨盤前傾を維持した状態でつま先で蹴り出すフォアフットを意識されたい。


というのも、
基本的に「前傾姿勢+つま先立ち」を実現しようとすれば多くは骨盤前傾のフォアフット型となるだろう。
それ故に猫背という姿勢+いずれかの運動を足すことを教えられるが、ここで誤った組み合わせが癖になると動けないフットワークになってしまう。日本人に向かない姿勢な為、他の姿勢を身に付けようとする。
一方、多くの動ける人の場合は日本人に向かない理想姿勢=前傾姿勢、言い換えれば骨盤前傾をしている。
この意味でより速く走る為の姿勢は卓球でも用いられていると言えよう。


股関節①:股関節の内転・外転、内旋・外旋、屈曲・伸展
さて、ここらで読者さんの皆さんは私がわかりやすい矛盾を説明していないことに気付いているのではないだろうか。

そう、様々な走り方の考え方が卓球のフットワークに直結しうるのはわかった。
だが、走るのは前にいく運動、横に行く運動である卓球ではどうなのか、という話だ。

股関節を閉じ、前方向へと走り出すのがランニングである。
フォアフット走法においては、前足は骨盤直下、後ろ足は一歩分後ろにある。
そして後ろ足で蹴り出す。
一方、フットワークでは横方向へと飛ぶ。股関節を開き行きたい方向へと行きたい方向に遠い脚、近い脚を順序良く、ないしは同時に蹴る。
これらを細かく図式化すれば、
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双方を比較する。
双方とも外転はより運動を早くするというよりも姿勢保持の為に使われる。
スピードを担保する為には、股関節の屈曲伸展が使われ、行きたい方向に最適に股関節の屈曲伸展が使われるように、股関節の外旋で行きたい方向へとつま先を向ける。
こう見ていくととりわけ大きな違いは双方に無い。

――――ここまではしっかり解説したつもり――――

以後は実験的に気付いた為に図解は省くが、
骨盤前傾位を保つ為においては、股関節屈曲が自然と入る。この時ベタ足よりも、つま先立ちの方が動きやすいし、外転→内転をそう必要とせず、蹴り出す運動=伸展で運動できる。

以上から、
上下方向の姿勢を維持する為に股関節外転を用い、
より速く運動するための基本姿勢として骨盤前傾維持をし、
骨盤前傾維持を安定化させる為に股関節屈曲を用い、
股関節屈曲位を安定させる為につま先立ちをし、
動きだしを円滑化する為に、行きたい方向に近い脚を外旋、遠い脚を内旋し
股関節伸展で動きだす。
股関節①:股関節の内転・外転、内旋・外旋、屈曲・伸展

多少強引ではありますが、各運動の意味を考察するとこういった意味があると考えられます。


卒業し、実験台となる後輩に実際に指導して実験考察は出来ていないので、まだあやふやではありますが、ひとまず実践・検証されてみて下さい。

それを元にまた考えてみようと思います。