過去記事:
バルサミコ原案:3Hit Theory
フラン原案:【再稿】3hit理論について

理解された場合に好評を得て、理解されない場合に本当にわからないと言われる3Hit

私の考察の礎となったこの3Hitを1年の時を経て再考察する。


3Hitとは何か
こう聞かれたら勿論上2つの参照記事にあるような説明をする。では、
3Hitを一言で表すなら何か
こう聞かれたら今の私は、
「相手の台に入れるための最小の運動の条件を具体的に示す、必要最低限の説明。」
と説明する。そして、それを私は最小の感覚とも定義する。

さて、打球感覚としての最小は何かと考えてみる。
私は、ラケットにボールを乗っけることと考える。これは厳密には打球じゃないだろうが、打球感覚をラケットとボールの物理的衝突で生じる感覚と定義した際、乗っけることを最小、つまりは0とした方が万人に当てはまるからだ。
だが、実際そうした状況がラリー中に起きることは無く、いくらかの物理的条件が加わる、つまりはボールとラケットに直線距離が生まれ衝突が生まれる。故にラケットの上にボールが乗っかる際の感覚が、打球感覚の最小とは現実的には成りえないのだ。
現実的な打球感覚の最小とは何かと、万人に共有できる形で、数値化した状態で定義することは難しい。
というのも、「乗っけるくらいまで(=ラケットに当たるまで)待ってから打つ」つまりは極限まで当たるまで動かずに待ってから打つというのはそれこそ個人差がある。
視力の問題であったり、その人の身体の処理能力であったり、衝突3cm前まで粘れる人がいればもしかしたら1mm前まで粘って待ってから振ることができる人もいるかもしれない。
故にその人にとっての打球感覚の最小を数値化して定義するのは困難で、あくまでその人にとっての限界と言葉で定義せざるを得ない。

故に、より万人に伝わる形で打球感覚の最小を定義するなら、

ラケットとボールの距離を自分ができる限り詰めた状態から、
 ラケットを最小の力で握り、
  最小のラケットワークで打球する

となる。

こう書くと私やフラン氏のブログの読者さんであれば「これぞ最小の感覚」と思われるだろうし、それを実現する条件こそが私やフラン氏が提唱する3Hit Theoryだと納得されるだろう。

ここまでの話を前提として、3Hitをよりわかりやすく説明し直す。

3Hit Theory 原文
3は二つの意味を持たせている
まず一つ目、スイングはラケットとボールを3cmに近づけてから。①
もう一つは3つの条件があるその3つは以下の通り
②・上記の3cmの条件。3cmはボールとラケットの距離。これは直線距離であり、接線方向の距離に限らない。下から上に垂直方向の距離を合わせ3cmの条件を満たすorラケットを前に近づけ、接戦方向の距離を短くする
③・ラケットをボールの下から入れて、下をかけたいなら下に振る、上をかけたいなら上に振る、横をかけたいなら横に振る、ナックルなら適当に。
④・前に振りながら3cmを近づけてはならない。ボールの接線方向に対して垂直のベクトルの力を加えるスイングをインパクトの3cm以前に行ってはならない
スイングはラケットとボールを3cmに近づけてから。
これはその人がギリギリまで待てるだろうボールとラケットの距離、一言で言えば最小の待てる距離を定義している。
この3cm、最初は全く意味も考えず設定してみたが、今思えばギリギリを攻めれている。
というのも、あなたは当たる何cm前まで待てるだろうか
ボールが遅くて、ラケットに勝手に当たるようなボールが来るとき。それこそ3cm位ではないだろうか。
全く卓球をしていない人に3cmまで待てというのは難しいだろうが、ある程度ボールを見て、それに合わせてラケットを動かすことに慣れている人ならば3cmまで待つのはそこまで苦じゃないだろう。
故に万人に当てはまりうる最小の待ちの距離=最小の運動=感覚=3Hitといえる。

上記の3cmの条件。3cmはボールとラケットの距離。これは直線距離であり、接線方向の距離に限らない。下から上に垂直方向の距離を合わせ3cmの条件を満たすorラケットを前に近づけ、接戦方向の距離を短くする
これも簡単に言えば、ボールとラケットの距離が3cmになるまで待つ、ということ。
接線方向と表現したのは忘れてもらっていい。だが、勘違いされないようにわざわざ書いた。3cmである条件は①にて説明。

ラケットをボールの下から入れて、下をかけたいなら下に振る、上をかけたいなら上に振る、横をかけたいなら横に振る、ナックルなら適当に。
これは、最小の感覚を維持しながら行うべき最小の運動の方向の説明をしている。
狙った回転を出す為の最小のラケットワーク。
最小の回転をかける感覚は、
感覚が最小の条件下で
最小の運動をした際に
最小の回転がかかった
時に感じる手掌や前腕、上腕の感覚といえるだろう。
運動の方向はかけたい回転の種類によって異なるし、運動の方向が異なれば使う筋も異なる。
上回転と下回転のように回転が変われば、同じ回転量を出す際に必要な運動の総量も変わってくる(かもしれない。厳密にはわからない。)

前に振りながら3cmを近づけてはならない。ボールの接線方向に対して垂直のベクトルの力を加えるスイングをインパクトの3cm以前に行ってはならない
これは最小の運動の条件と、待ちの条件を説明している。
インパクトする面を予め作ってある際、3cmまでひきつける前からスイングスピードを出し始めると最小の運動の条件では無くなってしまう。
その人が認識できる限界の待ちかつ、その待ちまで厳密に止まっている状態からラケットを振り出せば、前方向のベクトルを極力少ない状況を作り出すことができ、より台に収まりやすくなる。
最小の運動の条件を一言で言うならば、しっかり待ってちょっと振る


以上3Hit Theoryを再考した。
より最小の単位を求めた結果見つかったのが3Hitである。
さて、この3Hitをどう使っていくべきか、以降の記事でスッキリさせていこうかと思う。