3話~4話ではエリアカっぽいところ所属の同世代選手との初対戦から、主人公・玉城の卓球の特長と、これから戦う相手を見せるまで。


以前予想した通りテナジーイベントが早々に起き、さらにはラケットもティモボルALCとまさにティモボルモデルの用具を手にした主人公玉城。

そして初めて戦う現代卓球の申し子・鳴川はチキータ使い。
「第3のチキータ」とかいう必殺技があるらしいが、それを隠して「普通のチキータ」で真っ向勝負。
結果カウンターされて負け、そこからは解説役に回る。



さて、鳴川のフォームも誰かに似ているのではないか、とよく見るもそこまで誰かを模しているような感じでは無い。チキータと言えば国内で特徴的なフォームの選手が数々いるが、そもそも主人公をティモボルにするあたり(安直に水谷や丹羽をチョイスしないあたり)渋いし、チキータのフォームも少し捻ってくるはず。
卓球をしている人ならだれでも知っているチキータの名手と言えば、坂本、森薗がまず挙げられるだろう。この前の全日本で大活躍した吉村和弘も捨てがたいか。
そう見れば、吉村和弘に似ている気がするが、似せるなら肘の位置と回外を見せる必要があると思うのだが…多分他にもモデルとなっている選手がいるのだろう。



作中でチキータはバナナのように曲がる技、とよくもありきたりな説明をしていた。
どうやら「台上カーブドライブ」が第1のチキータとされているらしい。
となれば第3のチキータは何かという問題になるのだが、他に考えられるチキータは下回転チキータ、台上バックドライブ、逆チキータか。

一般に「第3の」と付けば、「そんな発想が」とか「これまでの常識を逸した」みたいなイメージが付きまとうもの。

となれば、時世を反映しても逆チキータをチョイスしてくるのだろうか。

だが、卓球を実際やっている人間からすれば、逆チキータなんて誰でも思いつくことだし、ただ逆回転のチキータだからそこまで斬新さは無い気がする。

やっている側からすればチキータが気付いたら台上バックドライブになって暴力的なボールが短いボールに対しても飛んでくる環境になった方が衝撃的だし、それで日本の卓球が大きく変わった節がある。

3球目でとんでもチキータでぶっ飛ばされて、全く触れずボコボコにされる描写まで加味すれば、台上バックドライブの方が絶望感があるし、「第3のチキータ」に相応しいのではないか。



また、4話にてライジングカウンターの強さ、難しさをなんとなく語っていたが、あれでは読者置いてけぼりな気がした。

むしろあそこはチキータに対する最良の回答が、ライジングカウンターしかないことを説明した方がいい気がする。
ここまでの玉城の卓球を見ていると、初見のボールに対しても対応するだけの技術力・判断力があり、「この場面なら必ず相手はこうしてくる」みたいな人読みが働く戦術家としての一面を見せている。

「現代卓球としての10年の進歩を、たった数球で追いついて見せた洞察力ただモノじゃない。この洞察力の鋭さ、高い技術力、図太さ、まるであいつみたいだ(もあもあーって張本くんっぽいシルエット)。まさかな。」なんて鳴川に言わせておけば、後々に張本くんポジの選手出す時に楽だし、玉城の完全上位互換としての選手がいれば、テニプリの越前ー手塚みたいなイベントが描きやすそう。


結局は今のところ一言で主人公の強さがイマイチ言い切れないのがつらいところ。

「ドライブに回転がかかっている」
「難しい技術で点数が取れる」
「肝が据わっている」

と、卓球をしている人ならわかるが、そうでない人が読めば強さを主張する説明が多くてピンとこなそうで、読んでいてイメージがし辛い。

テニプリの越前なんかは序盤では「両利きでツイストサーブ」と強みが簡単に言いきれた。
メンタルの強さとか技術力なんかも、極端に生意気なキャラを演出するだけですんなり理解できたし。


主人公が単純に
「ドライブが恐ろしく強い」
ことを推すならば、下手に主人公に負荷価値を付けないで、ループで粘る泥臭さとか、とんでもなくわかり辛いサーブを持たせて浮かしたら終了の三球目マシーンにし、相手がプレッシャーにやられて勝つみたいな、どちらかと言えばヒールがしそうな卓球をさせた方がわかりやすいだろう。
相手がビビッて浮かせたボールをぶち抜いたり、ループでブロックを吹っ飛ばしたりして、相手の感覚を奪うくらいしないとドライブの強さが伝わらないのでは。
粘り強く回転をかけて相手のドライブを吹っ飛ばして、泥臭く勝つなんていかにもジャンプの主人公っぽいが多少それだと地味なのかな。

地味なことを絵でとんでもなく強そうに見せる他ないかもしれない。


現在の路線で行けば、近いうちに序盤に鳴川完全体にボコられて、卓球の遅さを指摘されて弱点克服。
ある程度自信がついたところで、自らの完全上位互換の張本くんポジのキャラにボコられて、挫けず何か新技を覚えるみたいな流れになるのだろうか。


最終的には、ヒカルの碁でいう「saiは本因坊秀作が現代の棋譜を覚えた感じ」なんて強さを目指したいところだろう。
最近ティモボルの卓球がかなり速くなってきたから、彼の進化になぞらえて「ウルフが現代卓球を覚えた感じ」みたいな強さになっていけば面白そう。これは以前考察した内容と同じ。



1話は良かったけれど、最近の話を読む限り危ない気がする。
主人公をチキータ最強とかサーブ最強とかにせず、ループドライブ最強にするという着眼点は最高に面白いが、もう少し卓球を知らないと見せ方が難しくなってくる気がする。
戦術をよく知らないと先細りしそうだし。


試合描写も駆け引きをアピールするなら、技術のじゃんけん要素を説明しなければいけないし、中上級者以上の浮かせたら負けのゲーム性が、世界レベルにおいてもそのまま見られたり、さらにその上のレベるでは浮かせたら負けを知った上での浮かせてから勝負しに行くという対応には更に上の対応を重ねるゲーム性まで知らないと。

例えば、卓球のゲーム性をじゃんけんに例えることもできる。
1度手を作ってしまえば、もう変えられない。先に手を出した方が負ける。
相手に先に出させる、もしくは相手の出す手を絞る、相手の手を断ちに行く、相手に出す手を絞られたのを知った上で相手の出す手を絞るなどなど、フィニッシュになる決め手をいかに最後に出すかを争う。
・・・わかり辛いか。

しかして、様々技術を覚えればこその戦術的駆け引きの面白さが出てくるのが卓球。
ループドライブも上から叩かれる技術に弱いのが一般的だが、超回転量でバウンド後沈むループで相手にブロックしかさせないなんて、とてつもなく面白いと思うのだが。

今後どういう展開になるのだろう。。


早く張本くんポジのループドライブ絶対許さないマンの登場に期待したい。