アジアカップのファンツェンドン戦見てても思ったけれど、以前と比べて顕著にコンパクトスイングになった。
台上ドライブに関しては最たる例で、森薗くん、張本くん、ファンツェンドン、日本女子選手全般のフォームに類似している。
肘を突きだして空間を作り、そこに呼び込む~といった従来の不安定感抜群のものではなく、ラケットと肘を水平にし、ヘッドも平行気味から、上腕を用いたスイング。
最近ブログで高頻度で上げているものを使っている。
現代卓球の最前線に張本くんがいると以前書いたが、日本選手のバックのフォームは張本君を中心に回っていると思えてしまうくらい。まあ言いすぎなんだろうけれど。
上の動画では、8:40あたりが一番わかりやすい。
私のバイアスが多分に入っているのもあるかもしれないが、リオの水谷と比べても上腕ベースのスイングに変わってきているように見える。
リオの時点では上腕というよりも前腕+手首の運動が主であった。
また、フォア前にYGを出した後、フォア寄りの全面待ちをしているみたいで、右足より外側に流し系のレシーブをされるとバックで強くいけず、バックで繋いで7:3不利のラリーとなるか、フォアに来たのを積極的に打って8:2有利のラリーにするかの択を作っているように見えた。
高度な読み合いがあるのだろうから一般レベルではわからないが、仮にファンツェンドンであればフォア待ちでもバックに振られれば無理矢理小さいフォームで強いボールを出して五分以上の展開を作る。
水谷のバックのフォーム変更はまだ慣れていなくてそうした技術までは手が届いていないのだろう。
ただ、従来の水谷のバックはどちらかといえば二世代位前のヨーロッパ系のフォームであるため、距離さえ取れていれば多少遅れても回転量豊富なドライブで処理ができるもの。
YG系をフォア前に出した後のバックストレートへの催促に対し、単に繋ぐのではなく、あらかじめ距離を取ってストレートに強回転のループを択として見せるのもありなのではないか。
ただそうした場面では全面待ちでもフォアサイドががら空きになり、振られた際強く打てなければ劣勢を強いられる。
フットワークがあるし、スイングも小さいから対処は不可能ではないはず。
しかして、YGもレベルアップして試合中の択が豊富になってきているし、またリオ五輪の時のような輝く姿が見れる気がする。
水谷動画チェックの楽しみがまた一つ増えましたな。
まとめ
最近上腕ベースの流れがあると書いたが、これは単に私の見え方が変わったからなのか、本当に上腕の使い方を研究している選手が増えたのか、それとも上腕を使うように見えた他のコツみたいなのが広まっているのかはわからない。
しかし上腕メインに動かしている選手が異様に増えているというのは間違いないと思うし、前腕を使っているという選手でも実は上腕を使っていることに気付けていない場合も多いはず。
今後も上腕に注目していくことで、新たな発見が生まれるかもしれない。
現行の水谷の取り組みが上手くはまれば、中国系のフォアハンドの感覚まで得られる可能性がある。
今のバックのフォームは複雑な意味を持つ。
予想として、もう数か月後には目の覚めるようなフォアストレートぶち抜きや、引き合いで打点を落としても低弾道のボールでごり攻めできるようになっているだろう。
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