前回記事に引き続き東医体卓球考察。
以下長すぎる前置き。
如何せん医学部卓球所属の方も多く見てくれてるということで、今大会一番力を入れた医学部女子卓球のメタとその全貌をここで紹介したいと思う。
医学部系の大会にいかないし、今大会を荒らしに荒らせたからネタバレしても不利益は私に無いということで書いていく。
卓球のレベルとしては東北勢が圧倒的で、多分関東勢には真似が出来ない技術量を要する。
それ故に東北勢にこのブログを読んでもらい、今後の大会で無双して欲しい。
非常にピーキーなネタで一般の方々すれば「なにこれ?」かもしれないが、この内容はタイトル通り「ツッツキ合いが生じるレベル」であれば十分に通用する卓球である。
そのレベルの選手に勝ちたい、勝たせたい場合は読んでみても多少意味がある…かもしれない。
正直な話、女子ダブルスであれば、私は強いペアを操縦できるならどこであっても勝たせることができる戦術がある。
よく定期戦とかで話したり、打ったりしたことがある他大学の子に、「私達団体で負けててどうしたらいいかわかりません。」と教えを求められた。
その聞いてきた子達の相手は団体優勝校のダブルス、普通に考えて優勝候補筆頭である。そしてうちの子達の次の対戦相手はその二つの勝った方。
正直な話、卓球を知り尽くしていて勝ちやすいのはその聞いてきた子達。
うちの子達を優勝させるためには、絶対に勝ちあがってきて欲しい。
それ故に私が今大会うちの子達に仕込んだ「システム」の一部をそのまま教えた。
終わってみれば結果は3-0、圧勝だった。
全く対応手を見つけられていないようだった。
そしてそのペアがうちの子達と試合。彼女たちに教えたシステムをこちらも惜しげもなく使い、向こうも使おうとする。だが、そのシステムに対する対抗策は既に織り込み済みだし、何より私が教えたシステムの最大の穴を彼女たちには教えていない。
その穴をひたすらに突き続けたものの、最後はツッツキの精度の差に負け2-3で打ちの子達が負け。
そのペアは勢いそのままに優勝、私の考えたシステムを決勝でも使い3-0勝ち。
要はシステムの対処法を知っており、その本家本元を使っていたうちの子達が優勝ペアを一番苦しめた格好になる。
だが、最後は相手にシステムの使用をやめられ、落ち着いてツッツキ合いに持ち込まれて負けるというこれまた散々なオチを付けられたが、あと一歩のところまで追いつめることはできた。
レベル差は相当にあった。
うちの子達は高校時代県大会行けるかどうか、相手は東北大会常連の子である。
その差を埋めるための戦術とは、そのシステムとは・・・・?
ここまで引っ張ったが、ここから本題。そのシステムとは何か。
それはみうちゃん式高速卓球の亜流である。
みうみまダブルスは1球目攻撃を得意とし、ダブルスの定石を覆しダブルスのサーブをどんどん長くだしていく。それに対して甘く返ったところをカウンターで狙っていく。
加えてレシーブもチキータやミユータ、フリック等攻めの技術のオンパレード。カウンターに持ち込む為の技術が多いにある。
これを一般レベルに落とし込むと以下のようになる。
・サーブは切れたアップ系ロングサーブ。
返球された場合多くはチャンスボール。それを狙ってフォアに強打すれば基本的に詰み。
もし強打された場合来るコースはフォア。それを相手のフォアを狙ってブロックすればそれ以降相手はジリ貧展開になる。
バックに返球された場合、それはバックプッシュがしやすいボール。私は既に張本式バックプッシュを選手に教えていた為、バックに送られたら詰み、このレベルの女子では追いつくことさえできない。
横下系ロングサーブを混ぜても十分に有効で、打たれたらまたフォアブロックに。打たれない場合はひたすらにフォアにツッツキを送り、打たれるまで待つ。そして打たれたら再びフォアにブロック。
・レシーブは出たらループドライブ、出なかったらフォアにツッツキ。
女子で切れたループを出せる選手は一般レベルではまずレア。
選手に仕込んでおけば、まず取り慣れていない相手はそれだけで点数が取れる。
また、質の高いループを出せる選手は男子でもそう多くは無いが女子よりは多くいる。男子と打ちこんでいる卓球かどうかでループドライブへの耐性を判断することは可能だし、明らかに相手ベンチの選手が弱そうならループドライブの取り方を教えることさえ出来ずに完封できる。
フォアにツッツキは上記アップロングからの分岐に乗れる。
基本的に女子はパワーが無く、ツッツキ合いに頼り浮いたボールを狙いたがる選手が多い。
それ故にダブルスにおいてもツッツキ合いをし、自らループで起こすにしてもリズムを合わせスピードのあるループであることの方が多い。
実際打てるボールの基準が高さであるため、低いボールを全てツッツキするために、低いロングサーブなんかにも対応できない場合が多い。
そこを逆手にとって、遅いループ、ナックルループをうちの子に仕込み、それをフォアに送って狙わせ、それ以降のフォアフォアのブロック展開をひたすらに練習させた。
加えて「高いボールは打てる」設定であることが多い為、わざとフォアに高いボールを送りそれを打たせてカウンターブロックでフォアを抜くなんていう詰ませ方も。
要はツッツキ環境の卓球に甘え、頭を使わない選手全員に対する問題提起と言わんがばかりの卓球である。
前述の通り、この卓球を成立させる前提として質の高いループドライブもしくはナックルループ、そして強いサーブを二種類持っていること、高いフォアの決定力とフォアブロック力が必要となる。
これらを習得することができなければそもそもシステムを使うことができないが、元からできる選手であれば、フォア攻めの手順と待ちを知るだけで、相手を詰ませることが可能となる。
打たれないことよりも打たせる、打たせて狙う戦術
これが私が今大会で用いたシステム、カウンター戦術である。
正直な話、ここまでの戦術をぶつけてしまって申し訳ない感が否めない。
研究をして対応をしようにも、普段の卓球の意識の低さ、上達する環境が無い等様々な理由から対応することは困難だろうし、これまでの卓球観を全否定する目的もあった。
言っちゃあれだが、ちょっとガチれば簡単に結果が変わることを示唆した、メタ要素に富んだシステムである。
どれかの競技で優勝して、医学部女子卓球界に影響を与えた上で医学部卓球から卒業したかったが、流石にうまくはいかない。
しかし、実力・実績が簡単にひっくり返るような手筋を今回は色々な選手に見せることができたと思う。これを機により強い卓球が医学部卓球界に生まれればいいなーそう切に願うところである。
コメント
コメント一覧
男性相手だとほぼフォアから出る(ように見える)はドライブをかけてくるため、ちょっとサイドきったり速いツッツキを送れば簡単に釣れました(うちごろループが来る)
秀逸なのは相手が、自分の調子が悪いと思い込んで延々と打ってきたことです。
サーブの回転方向を考えれば、フォア対フォアにすることは可能そうなので、一般愛好家レベルでは、かなりのハメ技になりそうです。
バリバリやってる高校生でも県16かかるぐらいの子達にも十分効かせらたので、普通の愛好家には効きますね。
あとはナックル性の流しや、バック奥への長い下回転サーブのあとは大概やりたい放題です。
いずれも女子卓球のものですが、使えるものが多いものです。いっぱい勝ってください