ヤフコメで多く寄せられたのが
「大人げない」「まなー悪い」「今後の出場停止」「イエローカード」
なんてコメントばかり。


筋違い甚だしいし、にわか卓球ファンの無知丸出しで酷いものだと。

ピシュテイのやらかしたと思われるバックサーブからの得点なんてのは実際「得点」になっているわけだから正規のプレーとして審判に認められた。

張本も嫌なら手を挙げなきゃいけない。

ということで批判されるのを承知でピシュテイ擁護のコメントをしたら、知ったか野郎だとか、素直に喜べないだとか返信付けられ低評価の方が多かった。

まあそうだろうね。この試合の意義はピシュテイがマナー悪くて悪あがきしたとしか映らない人の方が多いだろうよ。
解説の宮崎さんとか福澤さんも言ってたけど「勉強」だって。
卓球のコスイ側面は大いにあるが、知らないと損を見る世界。
将棋で言うハメ手みたいなところは多くある。
吉村兄のフリックだって見方を変えればバッドマナー、故意な音出しは卓球では悪いとされている。
しかし、それで点数を取っていて審判に注意をされないのだから正規のプレー、ルール上問題ないわけだと。
そもそもこれまでyoutubeのコメントで外国勢に張本動画が軒並み低評価つけられて「scream」なんて言われていたのを知らないのか、と。
威圧的なチョレイは欧州ではバッドマナーとして認知されている。
なんなら森さくらも以前何かで優勝した際、声出しすぎて低評価をたくさん集めていたり。
アジア人の感覚では声を出すのはよしとされるが、テニス文化のような「紳士的な」感性を強く持つ欧州では卓球もそうあるべきと思われているよう。
実際ピシュテイも声を出すとき「come on」とあたかもテニスのようなことを言っていたり。
手放しにピシュテイが悪いとするのはにわかかな。


しかし、一番ひどいのは「大人げない」というコメント。

こういう人は水谷の敗北を野放しに喜んじゃうタイプか。
実際張本対水谷は張本が強かったし、水谷の敗戦の弁を聞いていてもそうなんだなとは思う。
しかし、日本のエース水谷が未来ある後輩がただ強くて負けるだろうか。
オフチャロフ、シュシン、マロン等と激戦を繰り広げてきた水谷は相手がただ強いから負けるなんてあっただろうか。
少なからず負けるにしても次に繋がる何かを模索して負ける。

必ず嫌味を付けて負けるし、嫌味をつけるようにして勝つのが水谷のスタイル。
わざと打たせてカウンター、ストップの逆モーションフリック、ナックルドライブ・低空ループなんて持ち味のあるクサイプレーを一切見えていない。
あくまで「大人げなく」勝つことの無いような試合をしていたようにしか見えない。
コース取りも至って単調だし、いつものような詰将棋のような感が無い。部内戦をやっているかのような試合内容。



はて、こう見ると「大人げなく」勝つことと、「大人っぽく」負けることのどちらがいいだろうか。

一卓球ファンとしては、若くて未来ある張本くんを本気で潰そうと試合して華々しく散る方がキレイでかっこいいと思うが。
当たって砕けろでなくて、当てられたので砕けましたでは全く意味が違う。



何が言いたいかって、泥臭い水谷が見たかった。
張本に負けるにしてもフルゲーム9点とかが良かった。全日本で勝てなかった時はどちらも泥臭く粘って粘って負けていた。
水谷は負けるにしても当時はかっこよかったのだ。

張本戦の負けは正直にかっこ悪い。もっとできるはずなのに。

ピシュテイの試合姿はかっこよかった。
どろくさくていい。

例えるなら青木勝か。

はじめの一歩のね。



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