指導方法の因数分解

前記事の続きから
 
もう前回記事で満足した、と思ってはいたがふと試合動画を見ていて面白いことに気付く。
岩崎vs久住


もはやセル時代の試合だし、化石とも言える前代的な卓球ではあるが見ていて非常に面白い。

まず一番に面白いのは岩崎栄光選手
私が高校時代憧れていたスーパースターで、フォアが異様に強い選手といったイメージが今も強く残る。
早稲田に入ってからも変わらず得意のフォアハンドぶんぶん丸を続けていたようで、見ていて気持ちがいい。

フットワークも軽くよく動くが、動き方にしろフォームにしろ現代卓球から見ても医学的にみてもどこか無駄のあるフォームに見えるが安定して入り強烈なボールが出ている。

一方でその相手の久住選手もバックが面白い。
安定していいボールが入っているがフリーハンドがだらんとしており、半身しか使えていない。
チキータも昔のものであるし、岸川のようなセンスのある人の打法が随所に散りばめられている。


こうした今見れば独特なフォーム、独特な技術を持つ選手が何を気にしてやっているかを注意深く見ることは、新たな発見につながる。

「こういった気がある人」を矯正せずに伸ばすヒントは、同じようなことをしている上手い人のチェックポイントをそのまま落とし込むことにある。 

今回の論旨として、指導法の因数分解が行きつく先は、上級者の技術を分解して理解することにある。

私はこれまでやりたいことを聞いて、それをどういう選手に寄せてやりたいかまでいってくれた人にはその人になれるようなアドバイスをしていた

しかし、岸川になりたい、という人の希望は全く満たすことが出来なかった。何せセンスマンですもの。

それ故にわかりやすく強いフォームをしている選手のフォームをそのまま移行させられるような指導をしてきたわけだが、それもハマる人やハマらない人がおり、結果的に技術の根本研究に至る経緯があった。

だが指導法の因数分解の観点さえあれば、全ての選手のチェックポイントを浮き彫りにでき、フォームの再現性さえあればその人のような卓球をすることが可能となる。

それ故に、最短距離で強くなるためには新たに理論習得するもいいが、指導する側がその人のフォームや特徴に良く似た選手を見つけ、チェックポイントを考察し、そのまま覚え込ませた方がいいかもしれない。

勿論、最強ではなく、最短距離なため、後々の大幅な矯正は必要かもしれないが。


となれば、上級者の卓球を見て、どういう指導をされてどういう意識でどういうチェックポイントを設けて卓球をしているかを理解するスキルが必要となる。
理解するためにはベースとなる理論が必要であり、それ自身が理解する際のバックボーンなりうる程にしっかりし、即して考えれば大方理解できるものでなければならない。 

結局は上手くなければ理解できないという話に落ち込んでしまう。

解剖学的な理解をすれば下手でもわかると私は思うが、如何せん専門に勉強していない人であれば多少難儀な部分はあるかもしれない。

それに板垣さんもブログで書いていたように、最初からどういう動きをしているのか理解することはできない。見る経験が無いとなかなか難しい。


となれば、今後考察すべきはどういった動きをしているか観察する方法か、それとも解剖学的な話を拙くするかか。 

後者はすぐにぼろがでるので、私であれば前者か。

どういった動きをしているか観察するアルゴリズムなんかを今後考察してみようかしら。